ORDER BUSINESS

通信販売の理由

心と心を通い合わせる
「1対1」のコミュニケーション。

 山田養蜂場の通信販売は昭和4 0年頃まで遡ります。まだ「通信販売」という言葉が使われる以前のことです。その頃は養蜂業の合間に全国の百貨店の物産展を巡って、自ら生産した蜂蜜やローヤルゼリーを販売していたのです。そこで出会ったお客様に季節ごとに手紙を送り、直接注文を頂いては商品を送っていました。宅配便はまだ無かった時代で、鉄道便で送っていたのです。売上は全体の1割にも満たないものでしたが、心のこもった信頼関係を築くことができていました。
 一方、大半の原料や商品の売先は問屋や販売店でした。そこでは多くの商品が並べられるものの価格でしか判断されず、自分たちが生産したものの価値やものづくりにかける想いはお客様まで届きません。それならば、生産者が直接お客様に販売できる仕組みをつくり、生産者が商品を説明する方が理にかなっているのではないかと考えたのです。
 本格的に通信販売への舵取りを行った平成2年から、私たちはコミュニケーターを通じて、お客様一人ひとりと「1対1」の関係を構築してきました。

通信販売では直接お客様と対面することはできませんが、電話や手紙を通じてお客様の声を聴き、その声を蓄積して分析することができます。コミュニケーターはデータベースからお客様情報を引き出し、年齢や購入履歴などをもとに的確な提案を行っています。これは通信販売だからできることと言えるでしょう。また、お客様との会話のなかには商品開発やサービス改善に繋がる要望やヒントがたくさん潜んでおり、実際の改善活動に大きくに繋がっています。
 農業者だからこそ熟知している自社製品の良さを直接伝えようとしたことから始まった通信販売は、山田養蜂場ではデータベースを駆使してサービスの充実を図るまで飛躍を遂げています。通信販売は声を通じたコミュニケーションができる最適な方法であり、お客様との絆を育むうえで欠かせないものなのです。